自由と尊厳が平等に守られる世界をめざして
肌の色が違うから、宗教が違うから、よその国から来たから、女性だから・・・ いろんな理由で差別や暴力に苦しむ人が、世界には大勢います。政策を批判しただけで捕まってしまう人、ひどい条件で働かされる子どもたちもいます。
アムネスティ・インターナショナルは、こうした人たちの自由と尊厳が平等に守られる世界となるよう、活動を続けています。
アムネスティ・インターナショナルは、1961年に発足した世界最大の国際人権NGOです。人権侵害のない世の中を願う市民の輪は年々広がり、今や世界200カ国で1,000万人以上がアムネスティの運動に参加しています。
国境を超えた自発的な市民運動が「自由、正義、そして平和の礎をもたらした」として、1977年にはノーベル平和賞を受賞、翌年には国連人権賞を受賞しました。
アムネスティ・インターナショナル日本は、その日本支部として1970年に設立されました。世界中のさまざまな場所で起こっている人権侵害の存在を、国内に広く伝えるとともに、日本における人権の状況を、国内、そして世界に伝えています。
アムネスティの活動
独自に調査し世界中に配信
難民と対話するアムネスティの調査員 © Amnesty International
世界各地に調査団を送り、人権侵害の被害者から直接話を聞いたり、現地NGOや政府と話し合いをしたりして、人権侵害の実態を暴き、独自に調査します。そして、ニュースリリースや調査レポートにまとめ、約70カ国にある支部やマスコミを通じて世界中に配信しています。
市民一人ひとりの声を大きな力に
ベルリンのグローバル気候マーチに参加するサポーター © Amnesty International/Jarek Godlewski
アムネスティの運動に参加する人は、世界で1,000万人以上。学生や会社員など、ふつうの市民が、人権侵害を止めるために、各国政府に改善を求める手紙やメールを送ったり、SNSで訴えかけるなど、その方法はさまざまです。アムネスティは、そうした市民一人ひとりの声を集めて大きな力に変えて、世界に変化をもたらしています。
国連や各国政府に提言
サリル・シェティ元アムネスティ事務総長とアントニオ・グテーレス国連事務総長 2017年ニューヨークで会談 © UN PHOTO/Eskinder Debebe
中立の立場で、国連や各国政府に対して、国際法・基準を守り、人権を尊重する対策をとるよう、働きかけます。アムネスティは、国連の経済社会理事会(ECOSOC)の特別協議資格を持つNGO(非政府組織)として、国際的な発言力を持っており、アムネスティの提言は、多くの政府から重要であると認められています。
アムネスティが取り組む主なテーマ
死刑廃止 | 難民と移民 | 日本の難民・移民 |
LGBTと人権 | 国際人権法 | 子どもの権利 |
気候変動と人権 | ビジネスと人権 | 中国の人権 |
不偏不党、中立的な立場で
アムネスティは、すべての政府、政治的思想、経済的な利害、宗教にとらわれない、独立した立場で活動を行っています。中立性を保つため、政府から活動資金への援助は受けておらず、すべて寄付、会員の会費、活動収入でまかなわれています。
ロゴマークの意味
暗闇にあかりを灯す、1本のろうそく
© Amnesty International (Illustration Graphfac.com)アムネスティのロゴには、ろうそくと有刺鉄線が用いられています。これは何を意味していると思いますか?実は、有刺鉄線は「自由を奪われた人びと」を、そして、ろうそくは暗闇を照らす「希望」を表現しているのです。
アムネスティの創設者であるピーター・ベネンソンが、「暗闇を呪うより、1本のロウソクをともそう」という中国の格言から、イメージしたといわれています。
このロゴマークには、「どんなに解決が困難に思える人権侵害を目の前にしても、私たち一人ひとりが希望を抱き、行動し続ければ、状況を打ち破ることができる」というメッセージが込められています。