先住民族/少数民族 - メキシコの先住民族

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メキシコ:人間らしく生きる権利を求めて

私たちにとって必要なもの…。インフラ整備、学校の先生、飲み水…。でも政府はそれが気に入らない。政府は、私たちが自分たちの権利のために立ち上がることが気に入らないのです。政府は、本当に罪を犯した人間でなく、権利を求めた人間を捕まえています。(メファア先住民族の団体のメンバーの言葉)

メキシコは、人権擁護活動家にとって危険な国です。活動家たちは、日常的に脅迫や嫌がらせを受け、無実の罪による逮捕・起訴に苦しめられ。中には命 を奪われる人もいます。国連人権高等弁務官のメキシコ事務所は、2006年から2009年の間に、人権擁護活動家に対する128件もの人権侵害を報告して います。こうした暴力や嫌がらせは、政府によってまともに調査されることがほとんどありません。

メキシコの人権擁護活動家は、軍や警察、地元有力者による人権侵害に焦点を当てて活動しています。また、貧困に苦しむ人びとや先住民族、 移住労働者、女性、環境を破壊された地域に住んでいる人びとの状況を改善するために取り組んでいます。活動家によるこうした取り組みは、警察や違法伐採業 者、地主などからは脅威と見なされがちです。

アムネスティ・インターナショナルは、人権擁護活動家に対する攻撃を止めさせるだけでなく、彼・彼女たちの活動の大切さを理解してもらう ために、報告書『人間らしく生きたい-メキシコにおける人権擁護活動家たち』(Standing up for Justice and Dignity-Human Rights Defenders in Mexico)を発表しました。この中で、2007年から2009年の間に起きた、活動家に対する人権侵害の事例を15以上紹介しています。そのうち6件 は、活動家が殺された事件です。

メキシコ政府は、人権擁護活動家を保護する政策を打ち出しておらず、活動家は、米州人権委員会による保護措置にしか頼ることができません。2007年、複数のNGOが、メキシコ内務省に対して、保護プログラムを提案しましたが、3年経った現在も、その提案は放置されたままです。人権擁護活動家は、生命の危険をつねに感じながら、今も活動を続けています。

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