夫による強かんから身を守るため、とっさに手に取った刃物で夫を刺してしまったスーダンの19歳の少女ヌーラさん。死刑を執行される危機にありましたが、禁固5年のに減刑されました。
小さい頃から教師になることを目指していたヌーラさん。しかし、その夢はあきらめるしかありませんでした。父親が決めた男性との結婚を強いられ、高校卒業と同時に、契約を結んだ相手の自宅に無理やり連れていかれたのです。
彼女が床入りを拒むと、夫は兄弟ら3人にヌーラさんを押さえつけさせて、強かんに及びました。翌朝も襲いかかられ、かろうじて台所に逃げ込んだヌーラさんは、とっさに刃物を手にしました。もみ合いの中でそれが夫に刺さり、致命傷となってしまったのです。彼女も噛み傷やひっかき傷を負いました。
2018年5月10日、裁判所は夫婦間の強かんを認めず、夫を「故意に殺害」したとして、ヌーラさんに死刑判決を言い渡しました。
アムネスティは世界中で、ヌーラさんの死刑判決を破棄し情状をくみ取って刑を軽くするよう、スーダン政府に求める署名を行いました。そして、オンラインを中心に40万を超える人たちの声が集まりました。
6月26日、スーダンの裁判所は死刑判決を覆し禁固5年の刑を下しました。ヌーラさんの家族には死亡した夫の遺族に約200万円を支払うよう命じました。
皆さんの声が大きな力となり政府を動かしたのです!一人ひとりの声は、不正義を正す力になります。これからも一緒に声を上げていきましょう!