アムネスティ日本は、2012年のメインキャンペーンとして、ナイジェリアにおける汚染除去を求めるナイジャーデルタ・アクションを展開してきました。ナイジェリアでは、石油会社シェルの石油採掘により、おびただしい量の原油が流出しました。しかし、いまだに適切な汚染除去や、住民への補償は行われていません。
世界中から30万通の署名が集まった!
世界20カ国以上から集まった30万通の署名
シェル社のCEOに対して汚染除去を求める署名は、アムネスティ日本で2,765通、そして全世界で309,190通集まりました。そして2012年7月4日、世界中で集められた署名が、アムネスティのオランダ支部の職員によってオランダにあるオランダのシェル社本部に届けられました!
シェル社が撮影を拒否したために、署名を手渡す様子を写真に収めることはできませんでした。市民団体との接触を拒んでいるシェル社の対応は、とても残念です。
汚染除去に向けて
世界的な環境問題への取り組みに関し中心的な役割を果たす国連機関「国連環境計画」は、「ナイジェリアのオゴニランドの汚染の度合いは深刻であり、同地域が再生するには25年以上かかるだろう」と報告しています。そのため国連は、環境を復元するための基金を立ち上げるべきだと勧告しました。同基金には、立ち上げのための10億米ドルに加え、継続した資金調達が必要となります。汚染除去のための一歩として、アムネスティはシェル社に10億米ドル支払うよう求めています。
働きかけの結果、シェル社は、オゴニランドの汚染除去のための基金に相応の資金提供をすることを約束しました。しかし、アムネスティが要求した10億米ドルという額については、言及がありませんでした。
責任回避は許されない
日本支部で集まった署名
シェル社は現在も、責任回避を続けています。彼らは、ナイジェリア政府に責任転嫁をしようとしています。かりに、ナイジェリア政府の対応が不十分だったとしても、シェル社はその責任を免れることはできないのです。石油流出の適切な除去が行われず、地元住民の権利をないがしろにしてきたシェル社の行為は、許されません。
署名提出日 | 2012年7月4日 |
署名提出先 | オランダのシェル社本部 |
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